最近の自動車保険は、リスク細分型保険と言って契約者の車の種類や使用状況に応じて保険料を算出する仕組みになっています。この仕組はどこの保険会社でも採用されているのですが、意外と保険会社によって走行距離の算定基準が違っていることをご存知でしょうか。
年間走行距離が多い人ほど保険料が高くなるのは、どこの保険会社でも同じです。しかし、『実際に走った距離』を申告する場合や、『走る予定の距離』を申し出る場合など、保険会社によってその基準はまちまちなのです。
イーデザイン損保では、年間走行距離の算定は『昨年1年間の走行実績』をもとに判断しています。それは、統計的に毎年同じ程度の走行距離になることが多いことと、手続きを簡素化するためなのです。
それでは、『実際に走った距離』と『走る予定の距離』でどのように違いがあるのか詳しく見て行きましょう。
もくじ
年間走行距離ってどのように申告する
保険会社によって若干の差があるので、『実際走った距離』をもとに保険料の算定を行いう『イーデザイン損保』の例で見てみましょう。
1-1 新規契約の場合
通販型の自動車保険の場合、契約はネット経由で行われることがほとんどです。自分で手続をすることで大きな割引が受けられることが多いからです。
では、契約申し込みの際にはどのように走行距離を申告するのでしょうか。
しかし、現在のメーター数値だけでは年間走行距離は計算できません。そのため、新規契約時に限り前年の走行距離実績を申告する必要があります。

これは、イーデザイン損保の見積もり画面です。このように、おおよその前年走行距離を申告するようになっているのです。
1-2 契約更新の場合
契約を更新するときにも、更新契約時のメーター現在値を申告する必要があります。そうすれば、自動的に去年1年間の走行距離がわかるために、そのデーターをもとに保険料の計算ができるようになるのです。
このように、毎年契約更新時にその時のメーター数値を申告するだけで良いので、非常に簡単です。
申告基準の違いによるメリットとデメリット
2-1 『走る予定の距離』で申告する方法
ソニー損保が採用している方法で、毎年保険の更新契約時に『今年1年間の走行予定距離』を申告します。
メリット
昨年実績に関係なく、毎年の予測に基づき保険料が計算されるために、たまたま沢山走る用事があった翌年の保険料でも、極端に保険料が値上がりすることを防ぐことができます。
デメリット
あくまでも年間走行距離予測をもとに保険料を算定するため、予定距離よりも多く走ってしまったりすることが出てきます。
そんな場合には、契約途中でも手続きや追加の保険料支払いが発生することがあるようです。

これはソニー損保の説明からの引用ですが、場合によっては手続きや追加保険料の支払いがが必要になると明記されています。
2-2 『実際に走った距離』で申告する方法
イーデザイン損保では、去年1年間に実際に走った距離をもとに保険料を算定しています。あくまでも、去年の実績をもとに算定するため、契約の途中で追加の保険料が発生することはありません。
メリット
何かの都合で、年間走行距離が大幅に増えたとしても、すでに契約している保険料が増額になることはありませんし、契約途中での追加の手続きも必要ありません。
デメリット
たまたま走行距離が増えてしまった翌年には、少し保険料が割高になってしまいます。とはいえ、さらにその翌年には帳尻が合うわけですから、結局同じなのかもしれませんね。
申告内容が実際と違うとき
3-1 予想距離を超えてしまった場合はどうする
イーデザイン損保のように、『実際に走った距離』で算定する保険会社の場合は、更新時以外に年間走行距離を意識する必要はありません。

これは、イーデザイン損保の説明からの引用です。追加の手続きや保険料支払いは必要ない、と明記されています。
3-2 虚偽の申告をした場合はどうなる
算定方式に関係なく虚偽の申告をすると、事故の際に保険金が支払われないことや、保険契約を解除されることにも繋がります。
まとめ
いかがでしたか。
ソニー損保のように、『走る予定の距離』で保険料を算定する保険会社の場合には、契約途中での手続きや追加保険料の支払いなどの手続きが必要になる場合があるようです。もし手続きを怠ると、最悪の場合には保障が受けられない可能性もあります。
それに対して、イーデザイン損保のように『実際に走った距離』で算定する仕組みのほうが、非常にわかりやすいと言えそうです。
走行距離によって保険料が決まる仕組みであっても、保険会社によって若干の差があるので事前に確かめたほうが良いかもしれませんね。