高速道路などで、前方の車両が跳ね上げたらしい小石がフロントガラスに当たる経験をされた方は少なくないでしょう。
あまりにも小さな石の場合、飛んできたことに気づかないことが多いので「カツン」という音で初めて気がつく事になります。
その結果、特に傷もなく「ちょっと驚いた。」だけであればよいのですが、運が悪いとフロントガラスに傷やヒビが入ったり、ひどい場合には大きく割れたり凹んだりすることもあるようです。
さて、そんなときにはどうすればよいのでしょう。もちろん修理はしないといけなくなります。
フロントガラスの修理は、意外と高額になります。というのは、ただのガラスではないのです。
そのため、もしも交換が必要な場合には10万円を超える出費になることが多いようです。
意外と高額になるフロントガラスの修理について、自動車保険を使うか使わないかについてまとめてみました。それではじっくり確認していきましょう。
もくじ
フロントガラスへのダメージについて
1-1 責任は誰にある
本来、事故で壊れたものを修理するときには、その責任範囲を考慮して修理にかかる費用を分担します。
それなら、前方の車がはねた小石でフロントガラスに傷がついたのであれば、石を跳ねた車のドライバーと、石を避けられなかった自分との責任範囲を分析する必要があるといえます。
しかし、原因となった石をどの車が跳ねたのか、本当に今回の跳ね石がフロントガラスの傷の原因なのかを証明する必要もあります。ところが、瞬間的な出来事を後から証明することは非常に困難であり、多くの場合は相手さえ見つけられないことになると思われます。
結局、多くの場合は小石を受けてガラスに傷が入ったドライバーが、自分で修理することになるのでしょう。
運が悪かった、というには大きすぎる修理代金が恨めしいのですが、保険会社もそれを考慮して「1等級ダウン事故」として処理します。すなわち、完全に被害者ではないものの、気の毒な事例なのでそのことを考慮しましょう、ということです。これについては、あとで詳しく説明しましょう。
1-2 修理代はどうする
結局自分で払わなければならないフロントガラスの修理代ですが、その支払はどうすれが良いのでしょうか。
修理代金が10万円ともなると、それが家計に与える影響は相当なものです。そんな時に車両保険は、非常にありがたい存在と言えるでしょう。
しかし、車両保険はまとまった修理代金の支払い時には助かりますが、翌年以降の保険料が値上がりしてしまいます。結局合計金額で判断した時にどっちがお得なのでしょうか。
自動車保険を使わない時
保険を使わないのであれば、当然フロントガラスの修理代金は全額自腹となります。交換が必要なのであれば、高額な修理代金が必要になりますが、場合によっては「リペア」といって、修理ができることもあります。
自動車保険を使う時
自動車保険で修理代を支払うとすれば、どのような費用が発生するのでしょうか。
まずは、修理代金の支払いです。
免責金額だけではありません。保険金を請求すれば翌年以降の保険料も値上がりしてしまいます。保険料の値上がり分も大きな負担となるでしょう。
車両保険は使えるのか
2-1 車両保険のタイプによって違いがあるのか
イーデザイン損保の車両保険には、2つのタイプが設定されています。
その両方のタイプで「飛び石によるガラス破損」に対応できるとされています。
2-2 免責の設定は
イーデザイン損保の車両保険には、免責金額が設定されています。皆さんの契約によってその金額は違ってくるので、今一度ご自身の契約を見直してみましょう。
イーデザイン損保では、以下のような5つのパターンで設定できるようになっています。
2-3 翌年の保険料はどうなる
保険金を請求すれば、当然翌年の保険料は高くなります。修理代金を保険で払ってもらっても、その金額以上に翌年以降の保険料が高くなるのであればなんだか損した気分になりませんか。
年間の保険料は、ノンフリート等級制度によって決まります。その等級によって決まる割引率が大幅に上がるのであれば、修理代金を自腹で払ったほうが得かもしれないのです。
車両保険を使うと、翌年に等級が下がる
3-1 ノーカウント事故、3等級ダウン事故、1等級ダウン事故
さて、保険金の請求をした人が翌年から保険料が高くなることはお話しましたが、ではどのような仕組みで保険料が上がるのでしょうか。
通常の事故であれば、翌年の等級が3等級上がることになります。これが3等級アップ事故ですね。
それに対して、比較的ドライバーの事故に対する責任が低い事故、例えば今回のケースのように「飛び石によるフロントガラスの破損」のようなアクシデントなら、1等級ダウン事故としてカウントされると決まっています。
さらに、貰い事故の際に相手が修理代金の支払いを渋る場合など、よりドライバーの責任が少ない事故なら、ノーカウント事故として翌年の保険料に影響しない事故もあるのです。
等級による保険料の割引率について見てみましょう。
等級 | 無事故 | 事故あり |
20等級 | 63%割引 | 44%割引 |
19等級 | 57%割引 | 42%割引 |
18等級 | 55%割引 | 40%割引 |
17等級 | 53%割引 | 38%割引 |
16等級 | 52%割引 | 36%割引 |
15等級 | 51%割引 | 33%割引 |
14等級 | 50%割引 | 31%割引 |
13等級 | 49%割引 | 29%割引 |
12等級 | 48%割引 | 27%割引 |
11等級 | 46%割引 | 25%割引 |
10等級 | 44%割引 | 23%割引 |
9等級 | 42%割引 | 22%割引 |
8等級 | 40%割引 | 21%割引 |
7等級 | 29%割引 | 20%割引 |
6等級 | 19%割引 | |
5等級 | 13%割引 | |
4等級 | 2%割引 | |
3等級 | 12%増し | |
2等級 | 28%増し | |
1等級 | 64%増し |
これはある通販型自動車保険を扱う保険会社の割引率一覧です。
例えば10等級の人が3等級ダウン事故で保険金の請求をしたとするなら、翌年は7等級の事故有になります。すなわち本来無事故なら11等級で「46%割引」になるはずが、「20%割引」まで下がってしまうということです。
3-2 支払われる金額と等級のダウンには関係ない
実は、3等級ダウン事故やノーカウント事故などは、事故の種類によってあらかじめ決められています。決して事故の大きさや支払われる保険金によって、ダウンする等級が決まるわけではありません。
それだけではありません。もしも保険金請求した修理代金が免責金額以下である場合には、保険金が支払われないにもかかわらず翌年の保険料が上がることになってしまうのです。
ただし、そのような場合には保険会社も当然そのことを事前に案内してくるとは思いますねどね。
3-3 等級が下がる基準
車の修理代金や事故で怪我した場合の治療費は、想像以上に高くなる傾向にあります。安易に素人判断せずに、まずは保険会社と相談されることを強くおすすめします。そのうえで、自腹を切るか、保険金請求するかを最終判断しても全く問題ありません。保険会社も丁寧に相談に乗ってくれるでしょう。
車両保険を使わないという選択肢
4-1 保険金の請求をしなければ等級に影響がない
保険金の請求をしないという選択肢を知らない方は意外と多いと聞いています。事故後に保険会社へ事故の報告をしたあとでも、最終判断で自腹を切るという選択は可能です。
実は、本来の保険の存在意義は、とても支払えないような損賠賠償請求をされた時に備えるためのもの、という考え方があります。
数千万や数億円もの、一般人には一生かかっても支払いないような請求に対して、保険の加入者がみんなで支えるという考え方です。その安心料としての保険料なので、そもそも「もとを取る」とか、「保険を使わなければ損」という考え方は間違っているのではないでしょうか。
そのため、自腹で対応できるような修理代金などで保険金を請求すると、結果として大きなしわ寄せが来ることがあります。
保険料が大幅にアップするということもその一つです。また、請求する保険金の金額よりも、請求回数が多い方は保険の更新を断られることもあるようです。
それならば、フロントガラスの修理代程度なら自腹で払うということも選択肢として一考の価値があるのかもしれません。
4-2 イーデザイン損保なら金額のシュミレーションもしてくれる
イーデザイン損保なら、保険金を請求するかどうかを相談すれば、翌年の保険料の簡易的なシュミレーション結果を教えてくれるとしています。ノンフリート等級による割引率など、ややこしい計算をしてくれるということなので、ぜひ相談してみましょう。
まとめ
飛び石によるフロントガラスの破損に的を絞って説明していきましたがいかがでしたか。
結局、保険を使ったほうが得なのか自腹を切るべきなのかは、保険の契約内容によって変わるので一概には答えられません。しかし、軽微な事故で保険金請求すると、保険料が高くなるなどの弊害があることに気をつけたほうが良いでしょう。
ぜひ、自腹を切ることが可能であることを知っておき、その金額的な境目は保険会社と相談されるとよいと思います。
↓イーデザイン損保の『見積もり』『申込み』はこちら↓
イーデザイン損保の公式サイトへジャンプします。